RPR工法は、ノルウェーで開発された先進の塗膜除去技術で、
電磁誘導加熱(IH)により鋼材表面の塗膜やコーティングを高効率かつ安全に除去する革新的な工法です。
専用のIHヘッドで鋼材表面を局所的に加熱(約200℃)し、塗膜と母材との接着層に熱膨張差を生じさせて剥離させるため、
母材へのダメージがほとんどありません。
塗膜が浮いた状態になった後、スクレーパーで容易に除去できるため、
従来のサンドブラストや水ジェットと比較して、粉塵・騒音・廃水が発生しないという大きなメリットがあります。
この無粉塵・無騒音・低環境負荷という特徴は、鉛・PCBなどの有害物質を含む旧塗膜の除去に最適であり、
工場・プラント設備、橋梁、タンク、配管、船舶など幅広い鋼構造物への適用実績があります。
加えて、鋼材の裏面や内部構造に影響を与えることなく、安全に厚膜・硬質コーティングも処理できるため、
メンテナンス計画の自由度と安全性を飛躍的に向上させます。
RPR工法は、作業者の労働環境改善や産業廃棄物削減といったESG・SDGsへの対応にも貢献する、
これからの法人現場に求められる次世代の塗膜除去です。
こんなお困り
ございませんか?
- 工場タンクやプラント配管の古い塗膜に有害物質(鉛・PCB)が含まれている
- 橋梁・鋼構造物の既存塗膜を安全かつ効率的に除去したい
- 粉塵・騒音が発生する従来工法が使えない環境での施工が必要
- 廃棄物削減や処理コスト見直しを推進したい
- 工期を短縮し、天候に左右されない施工手法を探している
- 従来工法のみで剥離が難しい厚膜や硬質コーティングを処理したい
これらの課題は、RPR工法が解決の糸口になります。
RPR工法の強み
- 粉塵・無騒音:養生や作業環境の整備が最小限で済み、健康リスクや近隣への影響を抑制できます。
- 棄物削減:剥離されるのは塗膜のみ。粉砕材などを伴わず、特別管理廃棄物の量も減らせます。
- 工速度が速い:平滑面では1日50~70m²の施工が可能で、季節や気候に左右されません。
- 地への悪影響が少ない:加熱深度が浅く、鋼材や裏面塗膜の劣化リスクを低減します。
- 膜・硬質コーティングにも対応:500µm以上の厚い塗膜や耐火コーティング、ガラスフレーク塗装にも効果的です。
RPR工法と従来工法の比較表
比較項目 | RPR工法 | サンドブラスト | 水ジェット工法 | ディスクグラインダー |
---|---|---|---|---|
粉塵の発生 | ほぼなし(無粉塵) | 大量発生(養生必須) | なし(飛沫あり) | 発生あり(微粒子) |
騒音 | 極めて少ない | 非常に大きい | 大きい | 比較的小さい |
母材への影響 | ほぼなし(低加熱) | 表面粗度変化あり | 衝撃による劣化可能性 | 表面削りすぎのリスクあり |
有害物質対策(鉛・PCB塗膜など) | 非常に有効(飛散防止) | 飛散の危険あり | 廃水処理が必要 | 粉塵飛散リスクあり |
作業スピード(平滑面) | ◎(50~70㎡/日) | ◎ | ○ | △ |
対応可能な塗膜厚 | ◎(厚膜・耐火塗装も対応) | ○ | △ | △ |
施工時の廃棄物 | 剥がれた塗膜のみ | 媒材+塗膜+粉塵 | 廃水+塗膜片 | 塗膜粉塵+摩耗材 |
環境負荷 | 低い(ESG対応) | 高い | 中程度 | 中程度 |
安全性・作業環境 | 高い(清潔で低負荷) | 粉塵・騒音ストレス大 | 水濡れ・滑りリスクあり | 摩耗粉・火花注意 |
サービス内容
現地調査・現況分析
塗膜の種類、膜厚、素地厚、形状・アクセス条件など、安全に施工できる環境を事前に評価します。
最適機材の選定
現場に応じて大型(RPR-1650)・小型(RPR1032)の装置を使い分け。ボルト周辺や凹凸部には専用ヘッドを装着。
IH被膜除去施工
加熱→浮き上がった塗膜をスクレーパーで除去。部材を傷めず被膜のみをクリーニング。
併用施工プラン
狭隘部には剥離剤やブラスト工法を併用し、素地調整や塗膜密着性を高める対応も可能。
廃棄物処理・報告書作成
剥離塗膜の品目選定・回収・搬出や工程の写真など、行政書類・企業提出用資料を一括提供。
安全衛生管理
高周波利用許可取得、冷却水設備の準備、資格者による運転管理・施工体制を整え、安全第一で実施します。